2025年2月にリリースした『百千鳥(ももちどり)』は、バリアブルフォント技術により縦長・横長の形に自在に変化できる、日本語フォントとして画期的な存在です。1つのフォントファイルで、書体ファミリーに含まれる多様な太さやスタイルの連続するバリエーションを即座に利用できます。最先端の技術を駆使しながら、伝統的な日本語の趣を取り入れたオリジナルデザインに仕上げました。この度、東京TDCでタイプデザイン賞を受賞できたことを大変嬉しく思います。新しい技術と日本語書体の可能性を理解し評価してくださったことに心より感謝いたします。
タイプデザイン賞
西塚涼子, Frank Grießhammer
百千鳥
クライアント:アドビ
西塚涼子 Ryoko Nishizuka
アドビ Adobe Type プリンシパルデザイナー。1995年、武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科を卒業。在学中にタイプデザインに興味を持ち、卒業制作で作ったフォントが後の「かづらき」となる。1997年、アドビシステムズに入社し、小塚昌彦氏の指導の下、「小塚ファミリー」の開発に携わる。その後「りょう」「かづらき」「源ノ角ゴシック」「源ノ明朝」「貂明朝」など多数の書体を制作。2025年には、日本語初の縦横比可変バリアブルフォント「百千鳥」を発表。常に新しい技術を取り入れながら伝統的な表現を探求し、フォントの新しい可能性を追求している。「かづらき」の制作を機に書道を学び、雅号は星峰(せいほう)。
フランク・グリースハマー Frank Grießhammer
1983年、ニュルンベルク生まれ。ドイツ・ザールブリュッケンのHBKsaarおよびイタリア・フィレンツェのISIAでグラフィックデザインを学び、2010年にデン・ハーグのKABK(王立美術アカデミー)におけるType & Media修士課程を修了した。ベルリンのFontShop Internationalでの勤務を経て、2011年にAdobe Type Teamに参加。彼の活動は、コーディングとタイプデザインの領域が交差する地点に位置しており、現在もヨーロッパ各地のタイプデザイン教育プログラムにおいて、コーディングおよびデザインに関するワークショップを定期的に指導している。