画面上を浮遊する粒子が互いに接触し、あらかじめ定められた規則に従って結合する。粒子は結合を繰り返しながら次第に文字のかたちへと成長し、形成された文字はさらに語へ、語は文へと階層的に構造を構築していく。文字の形状や組版規則を粒子の結合規則としてプログラムすることで、散乱した状態から徐々にテキストのような秩序が立ち現れる仕組みである。その動作過程から視覚的に宇宙を想起したから、《cosmo-typesetting automaton》という標題を与えた。
活字の配列技術としてのタイポグラフィの基本原理は数値と規則の制御にあると考えている。その制御のシステムをプログラミングによって独自に拡張していくことで、タイポグラフィの本義であった効率性や合理性とはむしろ異なる文字のありようへと接近できないか。また、テキストが形成されていく過程そのものに美しさを見出すことはできないか。