青森県弘前市で、長く市民に親しまれた煉瓦倉庫を改築した美術館のVI計画。この新しい現代美術館にふさわしいVIの方法を模索した。具体的には、シンボルマークを作らず、個性的な書体も用いず、館名の文字の組み方がアイデンティティーとなる方法を選んだ。また、日本語、英語および略称(HIROSAKI MOCA)の3つの名前を同じスタイルであらわせるように考えた。
特別賞
服部一成
弘前れんが倉庫美術館





服部一成 Kazunari Hattori
1964年東京生まれ。1988年東京芸術大学美術学部デザイン科卒業、ライトパブリシテイ入社。2001年よりフリーランス。主な仕事に、「キユーピーハーフ」の広告、雑誌『流行通信』『here and there』『真夜中』のアートディレクション、エルメスのイベント「petit hのオブジェたち」の会場デザインや「夢のかたち Hermès Bespoke Objects」のグラフィック、「三菱一号館美術館」「新潟市美術館」「弘前れんが倉庫美術館」のVI計画、「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」などの展覧会のポスター・告知物・図録、『プチ・ロワイヤル仏和辞典』などのブックデザインがある。毎日デザイン賞、亀倉雄策賞、東京ADC賞、東京TDCグランプリなどを受賞。