ギャラリー・ラファイエット・シャンゼリゼを世界全体として捉えた。「世界で一番美しい並木道」シャンゼリゼ通りに立つ有形の宇宙というイメージ。タイプフェイスとシノグラフィーのデザインを通じて、店を訪れる人ひとりひとりのためにくつろぎ体験を創出したいと考えた。
このVIは2つのダイスがベースになっている。見た目はほとんど同じだが、12の面の幾何学模様はすべて異なり、全体を組み合わせるとシンプルでグラフィックな文字になる。2つのダイスを合わせれば、向かい合う角がくっついてエンブレムが現れる。ダイスから432の組合せができるのである。
ダイスの12の面を使い様々に変化するモジュール式のアルファベットを組み立てて、ロゴタイプをセットした。タイプフェイスがフレキシブルなため、アルファベット26文字、数字、記号を細いコンポジションや長いコンポジションなど様々に変形させるとあらゆるフォーマットに合わせることができる。看板からパッケージや文房具などの小物まで、大きなスケールにも小さなスケールにも応用できる。
すべての特徴をサポートするのが下地の方眼だ。この正方形の中にそれぞれのグラフィックエレメントがきれいに納まる。このようにアイデンティティは自由自在にアレンジでき、なおかつ統一性が保たれる。この幾何学模様をさらに応用して装飾パターンを作り、太字のタイプフェイスに加えることもできる。