Parco Campaign AW16, SS17 (Poster+Film)(Advertising campaign)
1987年のパルコ広告キャンペーンは、当時パリでグラフィックデザインの勉強をしていた私たちにとって、グラフィックデザイン界での力強い目標でした。それらのグラフィックアート作品のおかげで、アートと商業が互いに高めあってコンテポラリーカルチャーを創造していくことができるという私たちの信念は強固なものとなったのです。1973年から1983年までのパルコのイメージの歴史を振り返ると、珠玉の作品に巡り合うことができる。たとえば、石岡瑛子氏のフェイ・ダナウェイが卵を食べている作品は、グラフィックデザインやアートの方向性が、単なる媒体ではなく、デザイナーと、道徳的な立場、詩的なイメージが組み合わせれば、本物のアート作品へ昇華することもある実験と表現の場なのだということを証明する傑作の一つです。
2014年、私たちは、Rocketを通じて百貨店事業における評判を回復したいというパルコからアプローチを受けました。この依頼を光栄に思い、大変真剣にこの依頼に取組みました。なぜなら私たちは、このブランドの輝かしい時代に役割を果たしていたスピリットに新しい解釈を与えることが今の時代でも可能なのだということを証明する必要性をひしひしと感じていたからです。
新しい神話を創るには、オリジナルの個性で埋めた領域を新たに生み出す必要がありました。
ファッションは、時間の枠やカプセルとそこに居住する人たちの洗練されたつながりを物語るものです。私たちはこの事実を、ヴィヴァン・サッセン氏やユルゲン・テラー氏といった国際的に高い評価を受けているファッションフォトグラファーにお願いして、ビジュアルな形で表現しました。
私たちは、時間の経過とともに最盛期のパルコの真の復活を成し遂げるために、この4年間を完ぺきな輪にしたいと考えています。(抜粋)