Form of Words(Experimental work)
ペンのインクがなくなるまで、B2の紙に一文字2mmくらいの文字を書くという実験的な作品です。ひたすらインクがなくなるまで文字を書くとそのストロークで変てこな形ができる。まるで「たたみイワシ」や「のしイカ」の様な形ができる。それを50音「あ~ん」までの形の変化を楽しんだ。
文字というものは悲しいときは小さくなり、 楽しいときは生き生きとした字になる。また、怒っているときいは乱雑な字になり、眠いときは形が崩れてしまったりと、そのときの気持ちの変化で文字の形は変わってしまい、その結果、仕上がりも変化することになる。ただひたすら文字を書き続けていると、ペンのインクがいつの間にかなくなっている。書きながら思うのは「早くインクなくなれ」ということ。真ん中の「は行」では、それしか頭になかった。頭の中が文字で埋もれて息苦しいときもあった。ただ無意識に手が動き、文字を書き続けていた。あれこれいろんな気持ちの中で仕上がる文字の形に驚嘆した。